スポーツにおける怪我は、1回の外力で怪我をしてしまう『スポーツ外傷』と
運動による小さな外力と、疲労の積み重ねで起こる『スポーツ障害』と、大きく二つに分けて
考えることが出来ます。
骨折や捻挫、打撲などの『スポーツ外傷』は怪我をしたことがすぐに分かる為、応急処置をするなど
怪我への対応を迅速にすることが出来ますが、日々の生活や運動の繰り返しで少しずつ発生する
『スポーツ障害』は慢性的な怪我なので、気付いたら痛みが大きくなっていたなんて事も
少なくありません。痛いな、変だぞ!と感じたら、早めに対処する事が必要です。
練習量が変わる時期に注意!
スポーツ障害は別名『使い過ぎ症候群(オーバーユース症候群)』とも言われています。
小学生から中学生へ、中学生から高校生へ環境が変わったり、夏休みや冬休みなどの長期休暇の間は
練習量が増える為、スポーツ障害が増えると言われています。
練習量が増えると疲労回復が追いつかず、回復が不完全な状態で練習を行うので、より疲労の蓄積が
進行してしまいます。
また、痛みや不調に気付いていながらも練習を休めない状況があり、その事が症状を悪化させてしまっている
例も多いみたいです。
成長期の身体
子どもの身体は成長過程にあります。
1年に10㎝以上身長が伸びたり、体重が急激に増加したりする時があります。
この時期には骨と筋肉のバランスが上手くとれず、身体の一部に大きな負担がかかっています。
骨と筋肉の成長のアンバランスは、局所的な弱さを持つ上に、筋肉・靭帯自体が成長過程なので
圧迫や伸展といった物理的なストレスに大変弱く、後遺症を残す様な重大な骨軟骨の障害が
発生する可能性があります。
年齢ではなく個人差
たとえ同年齢であっても、身体的に個人差があるように技術習得の期間や過程にも差があります。
画一的な練習をする事で、マイナス面を引き出してしまう事も考えられます。
より専門的な技術を習得する為にも、成長期の身体の仕組み、自分自身の筋バランスをチェックし
怪我の予防に役立てましょう。